ホームヘルパー2級との違い
介護職員初任者研修は、従来存在したホームヘルパー2級に相当する資格になります。ですが、この研修を修了するための難易度が、ホームヘルパー2級と全く同じであるかというとそうではありません。
ホームヘルパー2級の制度との大きな違いは、介護職員初任者研修の場合、最後に筆記試験があるという点です。この試験に合格しないと、修了認定を受けることは出来ません。この点において、従来のホームヘルパー2級より資格を取得するのが難しくなったと言う声も少なからず上がっています。
また、研修の内容自体にも違いがあります。特に著しい変更内容は、ホームヘルパー2級で定められている施設における実習がなくなった点です。これまでは30時間かけて施設実習が行われていましたが、それが実技演習の拡充という形に変更となりました。
実際の現場での実習が廃止となったことで、研修の難易度が下がったと捉える人と、演習によって覚えるべきことが増えたと捉える人の2通りがあり、一概に難易度の変化について断定することは難しいと言えるでしょう。
介護福祉士になるチャンスは増える
介護職員初任者研修によって、これまでのホームヘルパー2級の制度が廃止となり、ホームヘルパー1級と介護職員基礎研修は実務者研修に統合されることになりました。
これにより、介護福祉士になるためのキャリアパスが整備されました。つまり、介護職員初任者研修の修了認定を受けて実務経験を積めば、実務者研修を受講する資格を得ることができるようになったのです。
実務者研修を修了すれば、介護福祉士の国家試験の受験資格が得られますから、これまで以上に介護福祉士になるチャンスは増えると言えるでしょう。
介護福祉士の試験は合格率が4割程度と、決して簡単な試験ではありません。しかし、介護職員初任者研修の修了資格を得るには、在宅と施設の両方の介護現場で必要となる知識と技術を身に付ける必要があるので、介護職としての基礎段階での水準は確実に上がっています。
ですから、これまでよりも介護福祉士に挑戦しやすくなりました。介護職員初任者研修となり、筆記試験が課せられたことで難易度が上がったと言う声も一部ではありますが、その分、介護福祉士やケアマネにキャリアアップするチャンスは広がったとも言えるです。
